歴史ある酒蔵が点在する日本有数の酒処・灘五郷。5つの郷に分かれているうちの「西宮郷」「今津郷」は兵庫県西宮市に位置し、神戸や大阪からのアクセスが便利。日帰りでも、銘酒の飲み比べをしたり、ユニークな日本酒スイーツを味わったりと十分に楽しむことができます。また、周辺には関西屈指のパワースポットや地域に根付く名店、野球ファンの聖地「阪神甲子園球場」など、あわせて立ち寄っていただきたい場所がたくさん!
そんな魅力いっぱいの西宮を一日かけて満喫できるモデルコースをご紹介します。
スタートは阪神本線・西宮駅
まずは、阪神電車で阪神本線・西宮駅へ。
阪神本線・神戸三宮駅から西宮駅まで、直通特急・快速急行で約15分、
阪神本線・大阪梅田駅から西宮駅まで、直通特急・快速急行で約16分です。
↓徒歩約5分
1)関西屈指のパワースポット「西宮神社」
「西宮神社」は、福の神・えびすさまを祀るえびす神社の総本社で、商売繁盛や金運のご利益があることで有名です。
境内への入り口の一つ、通称“赤門”と呼ばれる表大門は、1604年に寄進されたと伝わります。左右に連なる全長247メートルの大錬塀とともに国の重要文化財に指定されています。
表大門から230メートルほど進んだ先に拝殿があるので、お参りをしましょう。拝殿の奥にある本殿は、三連春日造りという全国でも珍しい構造で、別名「西宮造り」とも言われています。威風堂々たる佇まいの建物と神聖な空気に、自ずと背筋がピンと伸びるはず。
また、神社と言えばおみくじ!大吉を最上位とする神社が多いですが、同神社のおみくじは大吉よりも縁起がいいと言われる「大福」が入っているのが特徴。運試しにぜひ引いてみてください。
広い境内には緑があふれ、四季折々の美しい景観が見られるのも同神社の醍醐味。のんびり過ごしながらパワーを充電しておきましょう。
LOCATION INFORMATION
住所
兵庫県西宮市社家町1-17[MAP]
アクセス
阪神本線西宮駅から徒歩約5分
受付(営業)時間
4月~8月: 5:00 - 19:00
9月、3月: 5:00 - 18:30
10月~2月: 5:00 - 18:00
定休日
無休
料金
無料
↓徒歩すぐ
2)だし巻きを名店でいただく「だしの店 つみ木」
西宮神社の東向かい側に佇む「だしの店 つみ木」は、だしにこだわった人気のお店。北海道産の真昆布と鹿児島県産のカツオ節から丁寧に旨味を抽出しただしを使用した、和洋折衷の多彩な料理が味わえます。日本料理の名店で修業を積んだ料理長が作るだしを生かした料理は、どれも上品かつやさしい味わいで、素材本来のおいしさを感じられます。
溶いた卵にたっぷりのだしを入れてふんわりと焼き上げた「だし巻き」が同店の看板メニュー。箸を通すとじゅわ~とだしがあふれ出て、口に運ぶとジューシーでぷるっぷるの食感! 地元の人々はもちろん、遠方からもこの味を求めて足繁く通うファンが多いのだそう。
ランチでは、だし巻きをメインにした「つみ木のだし巻き御膳」をはじめ、「ハンバーグ御膳」「天ぷら御膳」などをいただくことができます。だし巻きの単品注文も可能なので、他のメニューと一緒に味わってもOK!
また、お弁当をテイクアウトできるので、外でピクニック気分を楽しみたいときはぜひ。
LOCATION INFORMATION
住所
兵庫県西宮市馬場町6-20[MAP]
アクセス
阪神本線西宮駅から徒歩約3分
受付(営業)時間
昼: 11:00-14:00
夜: 17:00-23:00 (L.O.22:30)
定休日
毎週水曜
↓徒歩約8分
3)えべっさんの本格コーヒーをお土産に「COFFEE HOUSE FIELD」
西宮神社のお膝元に名店がもう一つ。自社輸入の個性あふれる生豆を自家焙煎したスペシャルティコーヒーをいただけるコーヒー専門店「COFFEE HOUSE FIELD」です。
常時7~9種類のコーヒーを用意し、バリスタが目の前で一杯一杯丁寧に淹れてくれます。トーストやホットドック、パウンドケーキなど、コーヒーに合う軽食メニューも豊富。コーヒー豆の香ばしい香りが漂うシックな店内でほっとひと息つくのもおすすめ。
地元で“えべっさん”の愛称で親しまれているえびす様のイラストが描かれた「えべっさん ブレンド」をぜひお土産に。“えべっさんに守られ、末永く繁盛しますように”という願いを込めて作られたオリジナルブレンドで、チョコレートのような風味と、ベリーのようなやさしい甘みが特徴です。ドリップバッグもあるので、自宅で本格コーヒーを味わいたい人はこちらをお試しください!
LOCATION INFORMATION
住所
兵庫県西宮市本町5-10[MAP]
アクセス
阪神本線西宮駅から徒歩約8分
受付(営業)時間
平日: 10:00~18:00
土日祝: 9:00~18:00 (L.O. 17:50)
定休日
毎週水曜
↓徒歩約12分
4)日本酒と料理を同時に楽しむ「白鹿クラシックス」
ランチにおすすめのお店をもう1店舗ご紹介しましょう。灘五郷で360年以上の歴史を持ち、日本酒「白鹿」を製造する蔵元「辰馬本家酒造」が運営するレストラン&ショップ「白鹿クラシックス」。
ショップには店舗限定の生酒や季節の限定酒、オリジナル酒器などがラインアップ。また、蔵元直送のしぼりたて原酒3種類の量り売りがあるのも同施設ならでは!
“花と料理と日本酒と。”をテーマとするレストランには、旬の食材をふんだんに使ったメニューが並び、料理から四季の移ろいを感じ取ることができます。中でも、そば粉100%の風味豊かな十割蕎麦と、鍋や天ぷらなどがセットになったコース料理が人気。蔵元直送の酒粕を使用した秘伝の酒粕だしの料理もあります。ここでしか味わえない日本酒と贅を尽くした美しい和食のマリアージュは格別です。
隣接する「酒ミュージアム(白鹿記念酒造博物館)」では、昔の酒造りの工程や道具、酒造家・辰馬家が収集した美術品などを展示しているので、あわせて立ち寄ってみてください。
▼この記事もチェック▼
神戸の近く、灘五郷にある酒蔵レストラン7選
LOCATION INFORMATION
住所
兵庫県西宮市鞍掛町7-7[MAP]
アクセス
阪神本線西宮駅から徒歩約15分
受付(営業)時間
【平日】
ランチ:11:00 - 15:00 (14:30L.O.)
ディナー:17:00 - 22:00 (21:00L.O.)
【土日祝】
ランチ:11:00 - 15:30 (14:30L.O.)
ディナ-:17:00 - 22:00 (21:00L.O.)
定休日
毎週月曜、火曜
↓徒歩約12分
5)ガラス工房でオリジナル酒器を作る「日本盛 酒蔵通り煉瓦館」
重厚な赤レンガのモダン建築が異彩を放つ「日本盛 酒蔵通り煉瓦館」。大手日本酒メーカー「日本盛」が運営する複合施設で、レストラン・特選品売店・ガラス工房が併設されています。
隣接する蔵元から直送される生原酒の試飲(有料)や量り売り、日本酒を用いたスイーツを購入することができ、日本酒の魅力にさらに引き込まれていくこと間違いなし。
ガラス工房では、酒器・食器・オブジェの制作過程を間近で見学できるほか、「吹きガラス」「サンドブラスト」の製作体験も! 吹きガラス体験では、数千度にもなる溶けたガラスを吹き竿に巻きつけ、息を吹き込みながら形成して一輪挿しやタンブラーを作ります。サンドブラスト体験では、シールを貼ったガラスの表面に細かい砂を吹きつけて模様を象り、オリジナルのグラスに仕上げます。
購入した日本酒をいただく器を一緒に作ってみてはいかがでしょうか?
LOCATION INFORMATION
住所
兵庫県西宮市用海町4-28[MAP]
アクセス
阪神本線西宮駅または今津駅から徒歩約15分、
阪急今津線今津駅から徒歩約15分
受付(営業)時間
特選売店: 11:00〜19:00
ガラス工房 :11:00〜18:30
定休日
特選売店: 毎週火曜
ガラス工房:毎週火曜・水曜
↓徒歩約11分
6)日本酒スイーツを楽しむならココ!「大関 甘辛の関寿庵」
おやつタイムは、創醸310年を超える歴史ある蔵元「大関」のアンテナショップ「大関 甘辛の関寿庵」へ。銘酒がズラリと並んだ店内では、しぼりたて生原酒の量り売りや試飲(有料)ができるだけでなく、日本酒を使用したスイーツやドリンクが大充実!お酒が得意ではない方でも、日本酒の味わいを堪能できます。
酒蔵のお菓子として定番の酒まんじゅうをはじめ、甘酒タルトや酒ショコラ、酒米の米粉を配合して焼き上げたバウムクーヘンなど、お土産にぴったりのスイーツがバラエティ豊かにそろっています。
喫茶スペースでは、手焼きの生地に大吟醸酒をしみ込ませたカステラや、酒まんじゅうを攪拌させて作った特製ソフトクリーム、酒粕の乳酸菌が入った甘酒など、ユニークな日本酒スイーツをいただくことができます。陽光が差し込む店内で、中庭を眺めながらしばしの休憩を。
▼この記事もチェック▼
神戸に近い酒蔵。灘五郷で見学&試飲できるスポット10
LOCATION INFORMATION
住所
兵庫県西宮市今津出在家町3-3[MAP]
アクセス
阪神本線今津駅から徒歩約9分、
阪急今津線今津駅から徒歩約9分、
阪神本線久寿川駅から徒歩約8分
営業時間
10:00-18:00
定休日
毎週水曜
12月31日10:00-13:00, 1月3日
↓徒歩約15分
7)地域を見守ってきた明治期の洋館「六角堂」
今津小学校の隣に建つ、ひと際目を引く洋風建築「六角堂」。名前の由来となっている六角の塔屋と白い外壁が美しい、街のシンボル的存在です。
洋風建築がまだ珍しかった1882年、地域の人々の寄付によって校舎として建築されたもので、現存する小学校の洋風建築としては日本で2番目に古いと言われています。
太平洋戦争の戦火を免れた後、取り壊しの危機にさらされたことがありましたが、「六角堂」を愛する地域の人々によって守り抜かれました。1995年の阪神・淡路大震災も乗り越え、現在は今津小学校の敷地内に保存されています。
今津小学校の敷地内にあるため、無断で立ち入ることはできませんが、周りの歩道からでも建物全貌を眺めることができます。足を止め、建物が紡いできた長い歴史に想いを馳せながら、外観をゆっくりと見学してみてください。
※2024年11月現在、物内の見学は休止中。外観のみの見学であっても、今津小学校の敷地内にあるため、無断で立ち入ることはお控えください。
↓徒歩約15分
8)阪神タイガースファンの聖地「阪神甲子園球場」
西宮を訪れるなら、ぜひ足を運んでほしいのが「阪神甲子園球場」。1924年に日本で初めて本格的な野球場として誕生し、2024年に開場100周年を迎えました。プロ野球セントラル・リーグに所属する球団「阪神タイガース」の本拠地であると同時に、高校野球の全国大会の開催地としても知られています。
総面積は約38,500平方メートル、収容人数は約47,000人と、12あるプロ野球球団の専用球場の中でもトップクラスの規模を誇ります。
高校野球・プロ野球含め、同球場で野球の試合が行われるのは春から秋にかけて。もしタイミングが合えば、試合を観戦してみてくださいね。
▼詳しくはこちら▼
阪神甲子園球場|野球観戦を楽しむ方法!
“阪神甲子園球場で試合がない”“チケットが取れなかった”という方は、隣接する商業施設「甲子園プラス」内にある「甲子園歴史館」へ!
阪神甲子園球場や「阪神タイガース」、高校野球に関する史料が展示されているほか、「阪神タイガース」のピッチャーの球筋をキャッチャー目線で体感できる投球体感映像や、試合裏の感動場面の映像を楽しめるVRコーナーなどが設けられています。
日本の野球を語る上で欠かせない施設なので、旅の最後にぜひお立ち寄りください!
▼詳しくはこちら▼
リニューアルした甲子園歴史館に潜入!
甲子園歴史館
住所
兵庫県西宮市甲子園町8-15[MAP]
アクセス
阪神本線甲子園駅から徒歩7分
受付(営業)時間
10:00~18:00(11月~2月は10:00~17:00/最終入館は閉館時間の30分前まで)
定休日
月曜日(試合開催日、祝日を除く)、年末年始
料金
おとな:900円
高校生:700円
こども(4歳~中学生) :500円
日本酒を堪能したり、地元で親しまれているグルメを味わったり、落ち着いた街の雰囲気に癒やされたり…と色々な体験ができる西宮の一日モデルコース。ぜひ旅行に役立てて、たくさんの魅力にあふれた西宮の街を思い切り満喫してくださいね。