「海の京都」の人気観光スポットといえば、天橋立(あまのはしだて)です。日本三景のひとつで、海と空を結ぶ架け橋のような光景は、一度は見ておきたい絶景です。
ここでは、天橋立を眺める絶景スポット、景色を逆さまに見る「股のぞき」など、知っておきたいポイントをまとめました。日本を代表する神秘の絶景スポット、天橋立の魅力をたっぷりと紹介します!
<1.日本三景・天橋立とは>
1.1 天橋立の魅力
1.2 天橋立へのアクセス方法
<2.景勝地・天橋立四景>
2.1 飛龍館・天橋立ビューランド
2.2 又のぞき館・天橋立傘松公園
2.3 雪舟館・天橋立雪舟展望休憩所
2.4 一時間館・大内峠 一時間館公園
<3.天橋立周辺スポット>
3.1 天橋立神社
3.2 天橋立遊覧船
3.3 大天橋と小天橋
3.4 伊根舟屋
<1.日本三景・天橋立とは>
まず天橋立の基本的な情報を紹介します。
天橋立は、宮城県の松島、広島県の宮島と並ぶ「日本三景」のひとつといわれています。
日本三景に共通しているのは、壮大な海の絶景が楽しめることです。
天橋立の場所は、日本海に面した京都市北部の宮津市。およそ3.6kmにわたって続く天橋立には、約5,000本もの松が植えられていて、見る場所や角度によって表情がガラッと変わります。
「天橋立」という名前の由来は諸説ありますが、神話に登場する神様が作った天界と下界をつなぐ橋(ハシゴ)が倒れてしまい、それが天橋立になったと言われています。つまり「天橋立」は、もともと「天へ通うためのハシゴ」の意味。神秘的な力強さを感じますよね。
1.1 天橋立の魅力
山と海に囲まれた天橋立。どこから見ても絵になる風景を楽しめますが、なかでも有名なのが、「四大観(飛龍観・股のぞき観・雪舟観・一字観)」と呼ばれる4つのビュースポットです。見る場所によって景色が異なるので、しっかりチェックしてからお出かけください。
夏に訪れるなら、天橋立の観光と合わせて、海水浴を楽しむのはいかがでしょうか。天橋立には、水質がきれいなロングビーチの丹後由良海水浴場、駅から近い文珠側の天橋立海水浴場、カヤックなど海レジャーに適した天橋立府中海水浴場という3つの海水浴場があります。もっと海を身近に感じられて、いつもと違った視点で天橋立を楽しめますよ!
1.2 天橋立へのアクセス方法
大阪梅田や京都から天橋立へ行く場合は、乗り換え要らずの高速バスがおすすめです。直通で行ける「丹後海陸交通」の高速バスを利用すると良いでしょう。高速バスは指定席なので、事前に乗車券を購入してください。
丹後海陸交通 高速バス情報はこちら
優雅な列車旅を楽しみたい人は、福知山駅または西舞鶴駅と天橋立駅を結ぶ観光列車を利用してみては?
WILLER TRAINS(京都丹後鉄道)が運行する「丹後あかまつ号」と「丹後くろまつ号」は、どちらも完全予約制の特別な列車。ドレスアップされた列車で、車窓からの絶景とスペシャルな時間を過ごせますよ。
<2.天橋立の絶景スポット・天橋立四大観>
天橋立はさまざまな場所から眺望を楽しむことができます。代表的なスポットには4つの呼び名がついています。
南側から見た眺望を「飛龍観(ひりゅうかん)」、北側から見た眺望を「股のぞき観・斜め一字観」、東側から見た眺望を「雪舟観(せっしゅうかん)」、西側から見た眺望を「一字観(いちじかん)」。この4つの眺望は「天橋立四大観」と呼ばれており、それぞれ全く違った景色を味わえます。
2.1 飛龍観・天橋立ビューランド
天橋立ビューランドからの眺望は「飛龍観(ひりゅうかん)」と言われています。股のぞきをした際の景色が、龍が天(空)に登っていくように見えることから名付けられました。
標高130mの文殊山山頂に位置するため、高い場所からダイナミックな「股のぞき」を楽しめます。ここの股のぞき台は手すり付きなので、安全に股のぞきができます。
天橋立を逆さまに見る「股のぞき」は定番の楽しみ方です。天橋立の方向に背を向けて立ち、腰を曲げて股の間から景観を眺めましょう。逆さまに見ると天にかかる橋のように見えます。
天橋立ビューランドには、飛龍観回廊と呼ばれる名物スポットがあります。高さ8.5m、全長250m。ウネウネと曲がりくねった回廊を歩きながら、飛龍観眺望をさまざまな角度から楽しみましょう。
2.2 股のぞき観・天橋立傘松公園
次に紹介するのは、股のぞき発祥の地として知られる天橋立傘松公園。天橋立の北側にある成相山中腹に位置し、宮津湾を挟んで天橋立ビューランドのちょうど反対側にあります。
天橋立傘松公園から眺める天橋立は、天橋立ビューランドから見えるうねったものとは一転。「斜め一文字」と名付けられているとおり、松林が斜め一直線にビシッと並ぶ壮観な景色が楽しめます。また、ここから眺める天橋立が、まっすぐ天に昇っていく龍のように見えることから、昇龍観とも呼ばれています。
スカイデッキもおすすめです。天橋立を正面に見ることができる円形のデッキで、手すり部分がガラス張りになっています。さらに、スカイデッキから突き出た「空中回廊」の床も、ガラス張り! まるで空を散歩しているかのような高揚感とスリルを味わえますよ。
2.3 雪舟観・天橋立雪舟観展望休憩所
天橋立の東側に位置する天橋立雪舟観展望休憩所。こちらの展望休憩所から眺める天橋立は、横一文字。視界いっぱいに横たわる天橋立の姿は、絵画のような美しさがあります。室町時代の禅僧・画僧として活躍した雪舟(せっしゅう)の描いた「天橋立図」の構図と似ていることから「雪舟観」と名付けられました。
天橋立雪舟観展望休憩所は、他のビュースポットと比べると観光客が比較的少ないことで知られており「静かに天橋立を眺めたい」とお考えの人におすすめ。また、鳥居前の駐車場から階段を登るだけなので、フラッと立ち寄れる気軽さも魅力です。
2.4 一字観・大内峠一字観公園
最後は天橋立を西側から見る大内峠一字観公園からの眺望。ここから天橋立を眺めると、横一文字に見えることから「一字観」と名付けられました。
大内峠一字観公園は公園でありながらも、テントサイトがあるのも大きな魅力。貸出テントを利用すれば、テントを持っていない人でも気軽にキャンプを楽しめます。
<3. 天橋立周辺のスポット>
ここからは、天橋立に訪れた際に、ぜひ立ち寄ってもらいたいスポットをいくつか紹介していきます。
3.1 天橋立神社
天橋立駅から徒歩15分。天橋立の中にひっそりと佇んでいるのが天橋立神社です。
ご利益は、商売繁盛、五穀豊穣、そして恋愛成就。この恋愛成就のご利益を求めて、全国から参拝客が次々と訪れます。
そして、天橋立神社の隣には、日本名水100選に選ばれた井戸「磯清水(いそしみず)」があります。不思議なことに、周囲は海なのに、磯清水から湧き出すのは、なんと一切塩を含まない真水!この不思議な現象を受けて、磯清水は「長寿の霊泉」とも呼ばれています。
3.2 天橋立観光船
観光船に乗って天橋立を眺めるプチクルージング。そんな海の楽しみがぎゅっと詰まっているのが天橋立観光船です。この船は天橋立の南端(文珠側)と北端(府中側)を結ぶ観光船で、乗船時間は約12分。概ね30分に1本のペースで運航されています。
運航途中、船のデッキでカモメにエサをあげられるのも、この船ならではの楽しみ。餌は船乗り場や船内で買うことができます。エサを差し出すと、カモメがたくさん寄ってきてくれます。移動中も旅の思い出を作りたい人は、オープンデッキで雄大な景色とカモメとのふれあいを楽しんでくださいね。
3.3 大天橋(だいてんきょう)と小天橋(しょうてんきょう)
股のぞきで見ると陸続きに見える天橋立。しかし、南側の文珠エリアは、実は陸続きになっていません。文珠エリアから天橋立へ行くためには、2本の水路を渡る必要があります。それぞれの水路に架かっているのが、赤い橋の「小天橋」と青い橋の「大天橋」です。
小天橋は、廻旋橋(かいせんきょう)と呼ばれる珍しい橋。船が通る際に、橋の一部が全自動で90度回転。その空いたスペースを船が通過し、見る人を楽しませています。
3.4 伊根の舟屋
丹後半島の先端に位置する伊根の舟屋群は見逃せません。伝統的な街並みを残す舟屋の町並みは、ノスタルジックな雰囲気たっぷり。国の重要伝統的建造物群保存地区にも指定されています。
天橋立から伊根の舟屋群までは、車で約30分の距離。またバスで行く場合には路線バス(丹後海陸交通)に乗り換えて約1時間。バスの行き先は「宇川温泉よし野の里」、「蒲入」、「伊根郵便局前」のいずれかをご利用ください。
フォトジェニックな海の風景を探す旅にぴったりです。
天橋立は、お気に入りの写真を撮りたくなる風光明媚な観光スポットです。壮大な海の景色とともに、神秘的な風景をたっぷり楽しんでくださいね。
出典:たびこふれ
(Japanese only)